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そもそも「バリアフリー」とは?明確な基準ってあるの?

2019-01-12

こんにちは。

車椅子ライターのmaiです。

「バリアフリー」という言葉を耳にしたことのある人は殆どだと思います。

しかし、このバリアフリーって言葉、漠然としていると思いませんか?

健常者の方にとっては、バリアフリー設備を利用する機会はほとんどないため、バリアフリー対応と記載されていれば、「車椅子でも利用できるんだなぁ」となんとなく思われるかと思います。

しかし、当事者にとっては「バリアフリー対応」という言葉だけでは安心して利用できるものなのかが全くわからないのです。

 

バリアフリーとは

バリアフリーの定義は以下のように記されています。

高齢者障害者社会生活を送るうえで,障壁となるものを取り除くこと。

引用元;Weblio辞書

つまり、高齢者や障害者など社会生活を送るのに配慮が必要な方の障壁(バリア)を取り除き(フリー)、高齢者や障害者でも社会生活を送ることができるようにすることということですね。

似たような言葉にユニバーサルデザイン、アクセシビリティなどがありますが、若干ニュアンスが異なります。

「バリアフリー対応」とだけ聞いて設備が想像できるか

上記のバリアフリーの意味を見れば、なんとなく誰もが使いやすいように設備を整えているんだな、ということはわかるでしょう。

しかし、実際のお店や施設などの情報をホームページで見たとして、「バリアフリー設備有」という記載だけで当事者は安心して利用できるでしょうか?

バリアフリー対応とは、車椅子利用者にとっては大まかには段差がなく、スロープなどか完備されていることなどが挙げられます。

しかし視覚障害者にとってバリアフリーとは、点字ブロックがあるか、飲食店ならメニューに点字があるかなど全然設備が異なりますよね。

また、聴覚障害者なら手話スタッフがいる、筆談対応可能など、内部疾患の方にとっては休憩スペースがあることかもしれません。

精神障害者や発達障害者にとっては休憩スペースだったり、音や光がきつすぎないことという場合もあり得ます。

このように、バリアフリーというだけでは範囲が広すぎて何を指しているのかよくわかりませんよね。

ただ、一般的にバリアフリーというとスロープがついていたり、多目的トイレが設置されていたり、段差がないといった車椅子目線である場合が多いのではと感じます。

では、車椅子利用者はバリアフリーの文字を見れば安心できるか、というとそうでもありません。

 

「バリア」の想定は曖昧である

「バリアフリー設備」と聞いて一般的にスロープ、段差なし、手すりなどが想定されると思います。

これらの設備にもスロープの傾斜や手すりの位置など、実は基準が定められているのですが、全てが基準に満たした状態で施工されているわけではありません。

駅や病院などはスロープの傾斜も基準内で造られているのですが、小さな個人店などでは敷地の関係上スロープの傾斜が急だったり幅もギリギリだったりということもしばしばです。

また、入り口まではスロープがあっても、建物内に入ると段差があるという場合もあります。古い建物の場合はよくあることです。

飲食店などでは、席に着くことができてもトイレが対応していない場合もよくあります。

上記のようなケースでも、予約サイトなどでは「バリアフリー対応」と記載されている場合があります。

確かに、お店側はバリアフリー対策を施してくれています。ちょっと厳しい傾斜や段差があっても、介助者がいればなんとかなる場合もあるかもしれません。

しかし、一人の場合は難しいというような場合もあります。

このように、バリアフリーと一言で言っても、誰もが気軽に使えるとは限らないのです。

一人で車椅子を自走してという人を想定している場所は少なく、介助者がいる場合や、高齢で足腰の弱った方を想定しているケースがほとんどでしょう。

そのため、一人で行動のできるある程度自由の効く車椅子ユーザーにとっては、インターネットだけでは読み取れない情報を調べる必要があるのです。

逆に重度の障害者の場合でも事前に調べる必要があります。例えば、通路やスロープの幅、これらは標準型車椅子の寸法を基準に作られている場合が多いです。大型の電動車椅子や、リクライニング機能がある車椅子の場合ですと、対応不可となってしまうケースがあるからです。

「バリアフリー」を過信しない

当事者側としてはネットの情報だけである程度自分の使えそうなバリアフリーレベルかどうかがわかって、健常者と同じようにネットで予約!とできるとありがたいのですが、施設側も介護のプロではありません。

身近に当事者がいなければスロープがあれば大丈夫、トイレ広ければ大丈夫、それくらいの感覚の人がほとんどだと思います。

では、大丈夫と言われたけど結局ダメだった、みたいなトラブルを避けるためには当事者自身がある程度自分の状態を説明できる力が必要になってくると思います。

私の場合ですが、飲食店などを予約するときにはまず車椅子でも大丈夫かどうかを聞きます。

その質問で的確に答えてくれるような対応に慣れている店舗では必要な情報は店舗側から教えてくれるのですが、そうでない場合が多いです。

その時はトイレがあるか、通路の幅はどれくらいか、店舗の椅子に肘掛はあるか(私の場合ですが肘掛付きの椅子なら乗り換える場合があります)、車椅子のまま座席につくことは可能か・・・などです。

これは例えば幹事として予約をしてという場合で、普段はポッとその辺のお店に入ったりそこまで入念にチェックをしないことも多いです。時と場合によりますが、自分の中でこれはできる、できないのラインをしっかりと相手に伝えることができるようにしておくことは様々な場面で役に立ちます。

色々聞きすぎ、かもしれませんがお互いにスムーズに利用をするためには事前確認は必要であると考えています。

世の中の人全てがヘルパーさんのような知識を持っていたり、寛容であったりするわけではありませんから。

「バリアフリー対応」という言葉だけでは見えない部分は、現状では当事者側がしっかりと確認をすることが求められるのかなと思います。

今後は様々な配慮が必要な方でも気軽にネット予約ができるようになってくると良いですけどね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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